「君の名は。」が実在した街で、本を借りる——飛騨市図書館
新海誠監督『君の名は。』の舞台・糸守町のモデルとなった飛騨古川。瀬戸川に鯉が泳ぐ白壁土蔵街、気多若宮神社、そして飛騨古川駅——作中の風景がそのまま実在する町の中心に、図書館そのものもロケ地の一つとして立っている。飛騨の家具に囲まれた木のぬくもりある館内から、聖地巡礼と食べ歩きの一日へ。

※画像はAIによる外観イメージです。実際とは異なります。
岐阜県飛騨市古川町。白壁土蔵と、その足元を流れる瀬戸川に鯉が泳ぐ静かな町だ。かつては高山の陰に隠れた通好みの観光地だったが、2016年公開のアニメ映画『君の名は。』の大ヒット以降、事情が変わった。作中の舞台・糸守町のモデルとなったのがこの古川町で、駅のホーム、跨線橋、神社への参道、そして図書館まで、映画に描かれた風景のほとんどがそのまま実在している。
そんな町の中心に立つのが、飛騨市図書館だ。
飛騨市役所と一体化した図書館
飛騨市図書館は、飛騨市役所の西庁舎1階に入る。蔵書数は約88,000冊。館内は飛騨の家具で整えられ、太陽光が入る木のぬくもりある空間が広がる。無料のWi-Fiが使え、2階の飛騨市高度情報センターには持ち込みPC可のワークスペースやグループ学習スペースも用意されている。
1階の郷土資料コーナーの近くには「早船文庫」がある。古川町二之町生まれの童話作家・早船ちよの作品と蔵書を集めたコーナーで、地元ゆかりの作家をこうした形で常設展示しているのは、この図書館ならではだ。
開館は2009年。建設をめぐっては議場との複合施設化に市民の反対運動が起きるなど紆余曲折があったが、最終的に議場は取りやめ、図書館単体の施設として着地した経緯がある。
図書館そのものが「聖地」
『君の名は。』を観た人がこの図書館に来ると、既視感を覚えるはずだ。それもそのはずで、この飛騨市図書館は、作中で滝くんが同級生・奥寺先輩と3人で三葉を探しに立ち寄る図書館のモデルになっている。
聖地巡礼の定番コースは、飛騨古川駅から歩いて白壁土蔵街へ、そこから気多若宮神社への参道を登り、町を見下ろす——というルート。図書館はそのすぐそばにあるので、コースの合間に立ち寄るのにちょうどいい位置にある。
白壁土蔵街を歩きながら
瀬戸川沿いの白壁土蔵街は、江戸時代に作られた用水路の両岸に土蔵が並ぶ町並みだ。柳の木と石橋、そして悠々と泳ぐ鯉。観光客で賑わう高山とは違い、古川はどこか時間の流れがゆっくりしている。
町を歩いていて出会ったのが、蒲酒造場と渡辺酒造で試した地酒と、「ひだコロッケ本舗」の名物バーガー『くろ助』だ。試飲は渡辺酒造で。1杯100円という気軽さで、飲み比べがしやすい。中には1本20,000円という酒まで試飲メニューに並んでいて、こんな高級酒を気軽に試せるのかと驚いた。竹炭を練り込んだ黒いバンズに、手作りの飛騨牛コロッケ、チーズ、そして季節の有機野菜を挟んだ、見た目以上に食べ応えのある一品。今回の野菜はズッキーニで、油ものであるコロッケとの相性が抜群にうまかった。旬の野菜が変わるたびにまた違う顔を見せてくれそうで、季節を変えて再訪したくなる味だった。
アクセス
- JR高山本線 飛騨古川駅より徒歩約5分
- 無料駐車場あり(地下に妊婦・車椅子利用者・小さな子ども連れ向けの駐車場も)
こんな人におすすめ
- 『君の名は。』ファン — 図書館自体が聖地の一つ。駅・神社・白壁土蔵街と合わせて半日の聖地巡礼コースが組める
- 静かな古い町並みが好きな人 — 高山より観光客が少なく、瀬戸川沿いをゆっくり歩ける
- 食べ歩き好き — 『くろ助』バーガーやひだコロッケ、地酒の飲み比べなど、白壁土蔵街周辺で小腹を満たせる店が多い
- 地元ゆかりの作家に興味がある人 — 早船文庫など、郷土資料コーナーが充実
周辺スポット
瀬戸川と白壁土蔵街
江戸時代に作られた用水路・瀬戸川沿いに白壁の土蔵が並ぶ飛騨古川のシンボル。1000匹以上の鯉が泳ぎ、川岸には柳と石橋。『君の名は。』の舞台・糸守町の原風景そのもの。
Google Mapsで見る ›ひだコロッケ本舗 飛騨古川本店
飛騨牛コロッケの専門店。竹炭を練り込んだ黒いバンズに飛騨牛コロッケ・チーズ・旬の有機野菜を挟んだご当地バーガー『くろ助』が名物。
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