火災を越え、美術館と肩を並べる三代目——福島県立図書館
東京国立博物館を模した初代館舎が火災で焼失し、二度の移転を経て信夫山麓にたどり着いた福島県立図書館。約121万冊を誇る県内最大級の図書館は、隣接する福島県立美術館とともに文化ゾーンを形成している。

※画像はAIによるイメージです。実際とは異なります。
福島市の信夫山麓、美術館と並んで緑豊かに佇む福島県立図書館。紅葉、新緑、雪化粧——季節ごとに表情を変える自然を背景にした、どこか包容力すら感じさせるイケメンな図書館だ。
東京国立博物館を模した初代館舎、火災で焼失
福島県立図書館の歴史は1929年(昭和4年)10月14日、紅葉山公園にあった県物産陳列館を改修して開館したことに始まる。当時の建物は1911年(明治44年)竣工の木造モルタル3階建て洋風建築で、なんと東京国立博物館を模して作られたものだった。しかし1960年(昭和35年)、その初代館舎は火災で焼失してしまう。
1958年に市内松木町へ移転した二代目の建物は、現在は福島市立図書館として使われている。そして1984年7月22日、巨匠・前川國男の建築思想を受け継いだ大高建築設計事務所の設計により、信夫山麓——福島大学経済学部森合キャンパス(旧・福島高等商業学校)跡地に、三代目となる現在の館舎が開館した。赤レンガ調のタイルが緑に映える、落ち着いた名建築だ。
美術館と肩を並べる、文化ゾーン
現在の図書館は、隣接する福島県立美術館とともに、信夫山南西の落ち着いた一角に文化ゾーンを形成している。最寄りのバス停には「美術館図書館前」という名前が付いているほど、両施設は一体的に認識されている。モネやピサロ、シャガールの作品も収蔵する美術館とセットで訪れれば、静かで豊かな1日が過ごせそうだ。
蔵書数は約121万冊を数え、県内最大級の公共図書館としての規模を誇る。
設備とアクセス
設備は充実していて、持ち込みパソコン用の電源も利用できる(純粋なスマホ充電のみの利用は不可)。駐車場は福島県立美術館と共用の無料駐車場が約150台分完備。ただしWi-Fiは館内全域で利用不可となっている。
面白いのが座席の管理方法。館内の座席(学習席・資料閲覧席)は予約機で申し込むシステムになっており、自分の教材を使った学習席の利用は「1日3時間まで」というルールが定められている。長時間の座り込みを防ぐ仕組みだ。予約機の利用には図書館の「利用カード」があるとスムーズだが、当日のみ有効な手続きでも座席は使える。
3時間を超えてがっつり自習したい、あるいはWi-Fi環境がどうしても必要という場合は、福島市立図書館 本館(3階会議室の自習開放席は時間制限なし・無料、ただしWi-Fiなし)など近隣の施設を検討するのも手だ。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 福島県福島市森合字西養山1番地 |
| 開館時間 | 平日 9:30〜19:00 / 土日祝 9:30〜17:30 |
| 休館日 | 毎週月曜(祝日等の場合は翌日)・毎月第1木曜(祝日等を除く)・年末年始・図書特別整理期間 |
| 蔵書数 | 約1,210,000冊 |
| Wi-Fi | なし |
| 電源 | あり |
| 駐車場 | あり(福島県立美術館と共用・無料約150台) |
| 学習室 | あり(座席予約機制、学習席は1日3時間まで) |
| 公式サイト | 福島県立図書館 |
こんな人におすすめ
- 美術館とあわせて、文化的な1日をゆったり過ごしたい人
- 静かな環境で腰を据えて調べものをしたい人
- 121万冊という圧倒的な蔵書量に浸りたい読書好き
- 紅葉・新緑・雪化粧と、四季の自然を感じながら過ごしたい人
- ※長時間(3時間超)の受験勉強・自習が目的なら、福島市立図書館 本館など他施設も検討を
周辺スポット
福島県立美術館
図書館に隣接する県立美術館。モネ、ピサロ、シャガールなどの西洋美術コレクションのほか、企画展も充実。最寄りバス停の名前が「美術館図書館前」というほど、両施設は一体的に認識されている。
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