本と福祉が同居する町の隠れ名館——大口町立図書館
桜の名所・五条川が流れる大口町。総合福祉会館の3階にひっそりと構えるこの図書館は、隠れお風呂「憩いの湯」や喫茶「さくら屋」と同じ建物に入る、愛知の隠れ名館だ。

※トップ画像はAIで生成した外観イメージです。実際の外観とは異なります。
愛知県の北西部、丹羽郡に位置する大口町。 名古屋から電車と車を乗り継いで30分ほど、派手な観光地は少ないが、町の中央を南北に流れる五条川の桜並木はかなりの風格だ。
その大口町に、図書館好きのあいだでひそかに語られる「隠れ名館」がある。 大口町立図書館——総合福祉会館の3階に、隠れお風呂や喫茶店と肩を並べて入るこの図書館は、「本を読む場所」の枠をはみ出した、なんとも味のある施設だ。
「福祉の館」の3階にある図書館
大口町立図書館は、1979年に開館した大口町総合福祉会館の3階にある。 同じ建物には老人福祉センター(「憩いの四季」)が入っており、お年寄りが将棋を指したり体操したりする声が、ときおり廊下に漏れてくるような、そんな温かい雰囲気の施設だ。
小さめな図書館だが、それがかえってアットホームな居心地の良さにつながっている。大きな図書館のような圧迫感がなく、自分のペースでゆったり過ごせるのが魅力だ。
1階入口脇には時間外返却用のブックポストもあるから、閉館後でも返却できるのが地味に便利。
蔵書は約9万点——ラノベが意外と穴場
人口約2万4千人の小さな町にして、蔵書数は約90,700点(2015年度末)。 住民1人あたりの貸出数が9.8点という数字は、全国水準と比べてもかなり高い。
DVDの貸出(2005年〜)、ヤングアダルトコーナー(2008年〜)、学習スペース(2010年〜)と、年代ごとにアップデートを重ねてきた。
意外な穴場がラノベコーナーだ。こじんまりとしたコーナーではあるが、貸出の回転が少ないのか蔵書の状態が良く、人気作品でも比較的早めに借りられることが多い。ラノベ派にとっては密かなメリットだ。
お風呂と喫茶店まである、唯一無二のコンテンツ
この図書館の最大の個性は、同じ建物(または隣接施設)に「隠れお風呂」と「喫茶店」があること。
🛁 憩いの湯(老人福祉センター内)
大人300円のシンプルなお風呂。タオルや石鹸は持参が必要で、設備はシンプルそのもの——いわば「隠れお風呂」的な存在だ。利用対象や時間などの詳細は事前に確認を。
☕ 喫茶さくら屋(健康文化センター1階)
ランチが650円〜と良心価格。地域の人たちが肩の力を抜いて集まる、ゆったりとした喫茶だ。ただし土日は休業の可能性があるので、平日訪問がおすすめ。
本を読んで、お風呂に入って、安いランチを食べる。そんな「図書館を中心にした半日コース」が成立するのは、全国的に見ても相当レアな図書館だ。
アクセスは車が現実的
最寄り駅は名鉄犬山線の柏森駅だが、徒歩だと約26分かかる。 現実的には車でのアクセスが基本。駐車場は完備されており台数も十分だが、満車の場合は隣接する健康文化センターの駐車場も利用できる。
図書館の基本情報
| 項目 | 内容 | |------|------| | 名称 | 大口町立図書館 | | 住所 | 愛知県丹羽郡大口町伝右1丁目47 | | 電話 | 0587-95-3999 | | 開館時間 | 9:00〜17:00 | | 休館日 | 月曜(祝日の場合は直後の平日)・毎月第2木曜・特別整理期間・12/28〜1/4 | | 蔵書数 | 約90,700点(2015年度末) | | WiFi | あり | | コンセント | なし | | 漫画 | なし | | ラノベ | あり | | 学習室 | あり | | 駐車場 | あり(満車時は隣接駐車場へ) | | 最寄り駅 | 名鉄・柏森駅(車で約5分) | | 入館料 | 無料 | | お風呂 | 憩いの湯・大人300円(タオル・石鹸持参) | | 喫茶 | さくら屋・ランチ650円〜(土日休業の可能性あり) |
周辺スポット
🌸 五条川沿い桜並木
大口町を南北に貫く桜の名所。メジャーな観光地ほど混まない穴場スポットで、とくに夜は人が少なく、ライトアップされた桜並木と川の反射がなかなかの風情だ。
時期によっては川の上や土手に鯉のぼりが泳ぐ光景も。見かけたらちょっとラッキー、な隠しコンテンツ的な楽しみ方もある。
🏛️ 大口町歴史民俗資料館
健康文化センター3階。大口町の歴史や文化を気軽に学べる。
こんな人におすすめ
- 📚 アットホームな雰囲気の図書館が好きな人(大型図書館の圧迫感が苦手な人にぴったり)
- 📖 ラノベを早めに借りたい人(回転が少なく状態の良い本が多め)
- 🛁 隠れお風呂を発掘したい人(憩いの湯・大人300円。本当にお風呂だけのシンプルさ)
- 🚗 愛知北西部の図書館を車で巡りたい人(江南・一宮からのルートに組み込みやすい)
- 🌸 春の五条川の桜と合わせて訪れたい人