原敬が働きかけた、104年目の県民図書館——岩手県立図書館
盛岡駅西口の複合施設「アイーナ」に入る岩手県立図書館。都道府県立図書館として全国初の指定管理者制度導入や、東日本大震災の記録スペース「I-ルーム」など、盛岡の暮らしに寄り添ってきた104年の歴史を持つ。

※画像はAIによるイメージです。実際とは異なります。
Phase 4 #3は岩手県立図書館。この図書館、公式Xアカウントでは「1922年4月20日生まれ」を自称している。誕生のきっかけを作ったのは、盛岡出身の政治家・原敬(はら たかし)だったという。
原敬が働きかけた、1922年生まれの図書館
2026年で開館104年を迎える、東北でも歴史の長い県立図書館のひとつだ。最初の建物は岩手公園(盛岡城跡公園)の中にあった。2代目の建物は2008年に盛岡市へ譲渡され、2011年に「もりおか歴史文化館」として生まれ変わっている。つまり今、盛岡城跡公園を訪れると、岩手県立図書館の"前身"の姿に出会えるということでもある。
盛岡駅西口の複合施設「アイーナ」へ
現在の岩手県立図書館は、2006年にJR盛岡駅西口に竣工した複合施設「いわて県民情報交流センター」、愛称アイーナ(aiina)の3階・4階に入っている。全面ガラス張りの地上9階・地下1階建てで、県立図書館のほかパスポートセンターや運転免許センターなど、県の様々な施設が集まる。2025年にはキオクシア岩手が命名権を取得し、「キオクシア アイーナ」の愛称も加わった。
移転開館は2006年5月8日、蔵書数は約62.5万冊からのスタートだった。特筆すべきは、この移転と同時に指定管理者制度を導入したこと——都道府県立図書館としては全国で初めての事例だったという。
震災の記録を伝える「I-ルーム」
2011年3月11日の東日本大震災では、岩手県内でも甚大な被害が出た。アイーナ自体の被害は少なく、臨時の避難場所として食料の支給や毛布の配布などの支援活動を行ったという記録が残っている。
その経験を踏まえ、館内には震災津波に関する行政資料や写真、防災・減災に関する書籍を集めた学び合いスペース「I-ルーム」が設置されている。単なる本の置き場ではなく、地域の記憶と防災意識を次世代へつなぐ役割も担っている図書館だ。
設備とアクセス
盛岡駅西口のランドマークに入居しているため、雨に濡れずにアクセスできるのが強み。蔵書数は約85万冊(令和7年3月末時点で849,938冊)、岩手県内トップの規模を誇る。
無料の公衆無線LANが館内で使え、4階の「持ち込みパソコン優先席」(指定15席)では電源コンセントも利用可能。駐車場はアイーナの地下駐車場等が使えるが有料で、図書館利用による割引はない。
自習には強い図書館で、3階の学習席66席が持ち込み学習に開放されている。ただし県内最大規模ゆえに争奪戦になりやすく、テスト期間や週末はすぐ満席に。一般の資料閲覧専用席では自習を断られることもあるそうなので、勉強目的なら午前中の早い時間の確保がおすすめだ。
館内は原則「完全禁食」だが、フタが完全に閉まる水筒やペットボトルでの水分補給は席で認められている。開館時間は土日を含めて毎日9:00〜20:00と長く、学校や仕事帰りに寄るのにも便利だ。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 岩手県盛岡市盛岡駅西通一丁目7番1号 いわて県民情報交流センター(アイーナ)内 3F・4F |
| 開館時間 | 9:00〜20:00(土日含め毎日) |
| 休館日 | 要確認(公式サイトの開館カレンダー参照) |
| 蔵書数 | 約849,938冊 |
| Wi-Fi | あり |
| 電源 | あり(4階「持ち込みパソコン優先席」指定15席) |
| 駐車場 | あり(アイーナ地下駐車場等、有料・割引なし) |
| 学習室 | あり(3階学習席66席、争奪戦になりやすい) |
| 公式サイト | 岩手県立図書館 |
こんな人におすすめ
- 東日本大震災の記録と向き合いたい人(I-ルーム)
- 盛岡駅からのアクセスの良さを重視したい人
- もりおか歴史文化館・盛岡城跡公園とあわせて歴史散策したい人
- 土日も夜20時まで開いている図書館を探している人