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·岐阜県関市·約8分

刀都に眠る刀剣資料と、モネの池への道——関市立図書館

700年余りの歴史を持つ刀鍛冶の町・関市。世界三大刃物産地のひとつに数えられるこの街の図書館は、円空・刀剣・刃物という郷土の宝を重点的に収集してきた。モネの池、関鍛冶伝承館、板取の渓谷——刃物と自然、二つの顔を持つ関を旅したい。

刀剣と刃物の資料コーナーがある関市立図書館のイメージ

AIによるイメージです。実際とは異なります。

刀都に眠る刀剣資料と、モネの池への道——関市立図書館

700余年前、日本刀の産地として隆盛を極めたことにはじまり、その刀鍛冶の技術が刃物づくりに受け継がれ、関市は現在、包丁・ナイフ・ハサミ・爪切りなどの刃物製品出荷額全国1位を誇る。「MADE IN SEKI」の刃物は世界的にも人気を博し、イギリスのシェフィールド、ドイツのゾーリンゲンと並び、世界三大刃物産地として数えられているという。

その「刀都」関市の中心部、わかくさ・プラザ学習情報館の1階に、関市立図書館はある。

円空・刀剣・刃物——郷土の宝を集める図書館

1995年、新図書館の開館に先立ち「せき・わかくさ文庫」の重点収集資料として円空・刀剣・刃物・広瀬惟然の資料収集を開始したという経緯を持つこの図書館。刃物のまちらしく、地域の産業と文化を体系的に集めてきた蓄積が館内の随所に息づいている。2007年度には仙厓義梵(美濃国武儀郡武芸川出身の江戸時代の禅僧・画家)の資料も重点収集に加わった。

2020年度末の蔵書冊数は本館・武儀分館・武芸川分館・洞戸分室・板取分室・上之保分室を合わせて433,239点2017年度末時点の蔵書数は岐阜県の公共図書館で5番目という規模を誇る。

開館時間は平日10時〜20時、土日祝は10時〜17時。刃物関連の企業に勤める人が仕事帰りに立ち寄れるよう、平日の夜間開館にも配慮されている印象だ。2023年10月にはフリーWi-Fiも導入された。2018年からは電子図書館サービスも始まり、24時間いつでも電子書籍を借りられるようになった。

口コミには「イベントが多く、古本まつり、こどもを対象にしたイベント、大人向けの講座、コンサートなど様々」「蔵書が多く、読みたい本はだいたいある。刃物など関市関連のものは別にスペースがある」といった声が並ぶ。地域資料の充実ぶりは、来館者にもしっかり伝わっているようだ。漫画コーナーも充実しており、ハイキュー!!が揃っているのは嬉しいポイント。また、いわゆる自習室ではないものの、静かに読書や勉強に集中できる「静寂室」が用意されている。

火花散る古式鍛錬と、絵画のような池

図書館で刃物のまちの歴史に触れたら、実際に「本物」を見に行こう。

車で15分の関鍛冶伝承館では、関鍛冶の歴史や刀装具など貴重な資料が公開され、刀剣展示室には関を代表する刀工・兼元や兼定の日本刀などが展示されている。2階ではハサミや包丁など近現代の刃物製品、カスタムナイフ作家のコレクションも一堂に見られる。毎年10月には「刃物まつり」が開催され、白装束姿の刀匠が鎌倉時代から伝わる技術で日本刀を鍛える「古式日本刀鍛錬」が披露される。火花が飛び散るその光景は、まさに刀都・関の真骨頂だ。

もう一つの顔が、板取地区の自然。根道神社境内にある通称「モネの池」は、透明度の高い湧水に咲く睡蓮が絶景で、優雅に泳ぐ錦鯉の姿がクロード・モネの「睡蓮」のようだとSNSで話題になった。車で40分ほどかかるが、刃物とは全く違う関市の表情に出会える。

さらに市内中心部からほど近いところでは、1300年以上の歴史を持つ小瀬鵜飼も見逃せない。国の重要無形民俗文化財に指定された伝統的な漁法を1000年以上守り続けており、夏の夜、かがり火に照らされる鵜匠と鵜の姿は幻想的そのものだ。

刃物、自然、伝統漁法——ひとつの市にこれほど異なる魅力が詰まっている場所も珍しい。図書館の郷土資料コーナーで予習してから歩けば、その奥深さがより際立つはずだ。

基本情報

| 項目 | 内容 | |---|---| | 住所 | 岐阜県関市若草通2丁目1番地(わかくさ・プラザ学習情報館1F) | | 開館時間 | 平日 10:00〜20:00 / 土日祝 10:00〜17:00 | | 休館日 | 月曜日(祝日は開館)、年末年始、特別整理休館日 | | アクセス | 長良川鉄道・関市役所前駅から徒歩5〜9分 | | 蔵書数 | 約43万冊(本館・分館・分室合計) | | Wi-Fi | あり(フリーWi-Fi) | | 電源 | あり | | 駐車場 | あり | | 公式サイト | 関市立図書館 |

こんな人におすすめ

  • 刀剣・刃物の歴史や文化に興味がある人
  • モネの池や小瀬鵜飼など、関の自然と伝統もあわせて楽しみたい人
  • 平日夜まで開いている図書館で仕事帰りに立ち寄りたい人
  • 郷土資料の充実した図書館をじっくり巡りたい人

周辺スポット

観光

関鍛冶伝承館

鎌倉時代から続く関鍛冶の技を伝える施設。刀剣展示室には関を代表する刀工・兼元や兼定の日本刀が並び、2階では包丁やハサミなど近現代の刃物製品、国内外のナイフ作家の作品も見られる。日本刀鍛錬の実演が公開される日程もある。

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車15分
観光

モネの池(根道神社)

板取の根道神社境内にある名もなき池。高賀山の湧き水による高い透明度で、睡蓮と錦鯉が織りなす光景がクロード・モネの「睡蓮」を思わせるとSNSで話題に。見頃は5月下旬〜10月下旬、最盛期は6〜7月。水質保護のため餌やり禁止。

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車40分
観光

小瀬鵜飼

1300年以上の歴史を持つ長良川の伝統漁法で、国の重要無形民俗文化財に指定。かがり火に照らされながら鵜匠が鵜を操り鮎を捕える様子は、夏の夜の幻想的な風物詩。乗船して間近で見学できる。

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車10分

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